日本文化


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    祝儀袋へ、いざお金を入れる前に、、ちょっと待ったあああ!

    祝儀袋に名前などを書く際、上包みの表書きにスポットが当たりがちですが、マナーとして「中袋(中包み)」もとっても大事です。

そして、その中袋(中包み)には記すべきものの決まりがあります。今日はその書き方や包み方のいろはをまとめてみたいと思います。

 

    その前に、中袋(中包み)って?

    祝儀袋に直接お札を入れるのはマナー上、間違いでございます。

    最近の祝儀袋には、「中袋」や「中包み」なる白無地の封筒や包みがついていることも多く、この中にお札を入れます。もしついていない場合は、奉書紙や和紙、半紙を用いて包みましょうね。

 

お札の入れ方/包み方

    えっ、お札の入れ方って、、普通に封筒(中袋)に入れたらいいんじゃないの??

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ってなると思うんですけど、きちんとしたマナーがあります。


    お祝いことなので、お札は新札を用意します。新札が手元にない場合は、銀行窓口で両替(交換)してきてください。

    お札の向きにもポイントがあって、肖像面を表にして揃え、肖像面が中袋のおともにくるよう入れます。そして、肖像面が上にくるようにいれましょうね(上図参照)。

ちなみに、弔事(お悔やみ事)の場合は、お札の裏側が表を向くように入れるので、向きを間違えると反対の意味となり、大変失礼に当たりますので、要注意ですね。

 

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奉書紙などでお札を包む場合も、仕上がった面にお札が正しい向きになっているようにしてくださいね。

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    上図と同じお札の向きにして包むと、正しい向きに仕上がりますよ。

    あと、お祝い時の場合、表側の左上下に空きがあるのが、正しい包み方です。空きの場所が右下になってしまうと、弔事(お悔やみ事)の包み方になってしまって意味合いが真っ逆になってしまう為、ここで要注意ですね。

    でも、贈るお相手の方は正直「いくら包んでくれたんだろ」などと気持ちは高ぶってると思うので(最低な憶測)、実際お金の向きなんて、お相手にそこまで見られてるとは到底思えませんが―――(ほんと最低。冗談ですごめんなさい)

    お祝いの気持ちを快く贈るたえにも、礼儀作法をしっかり踏まえて、ここは押さえておきたいところですね!

中袋(中包み)の書き方。

   「祝儀袋(の上包み)の表書きに自分の名前書くから、それで誰からなのかわかるし、それだけでOKなんじゃ…?」って言って、中袋には何も記載せずお金だけを入れて包んでいらっしゃる方が意外と多そうですが、、(私も昔そうしてました、、)

これは実に、間違い!


    お相手の方が多くのご祝儀を受け取られる中で、上包や水引を外していくと、どうしても中袋とバラバラになってしあいます。そうなると、一体どこの誰からのご祝儀なのかわからなくなってしまい、お相手の方は非常に困ってしまうことが考えられます。

年賀状やハガキでお札を送ったりする際に、必要な情報元ですので、中袋にも必要項目を書きましょうね。毛筆または筆ペン(サインペンでも可)濃くはっきりと書きます。

中袋にもしっかり記入することは、お相手への思いやり·配慮なんですね。

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    表面の中央に漢数字で「金○○圓」と金額を書きます。金額の数字に関しては、「旧字体」を用いるのが正式ですが、最近では「新字体(一、二、三)」も一般的に用いられるようになっています。

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※十万円は、拾萬円または壱拾萬円(圓)

 

    最後の「也」は、帳簿をつける際に「この下に端数はありません」という意味合いで書くものなので、省略してOKです。

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    左下に氏名と住所を書きます。郵便番号や都道府県まで記入すると親切ですね。

    基本的には、中包(中袋)は封·糊付けしなくてOKです。でも、金額が大きい場合は糊付けし、「封」もしくは「寿」の字を書きます。

祝儀袋に「外一同」と記載した場合の、中包に入れるモノの書き方です。

    こちらの投稿「開店/開業祝いでの「のし」「水引」「祝儀袋」の選び方と、その書き方。」でも記しました、祝儀袋に「外一同」と記した場合

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は、中包みに贈り主全員の名前を記したメモを入れましょう。そのメモの書き方を以下に記していきますね。

○準備

メモには、奉書紙または和紙、半紙を用います。筆か筆ペン(サインペンでもOK)で書きましょう。

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○手順

紙の中央上段に「寿」と書き、下段に全員の名前をフルネームで書くいます。この時、格上·年長の順に右から左に書きます。同格の場合は、五十音順に右から左に書きます。文字の大きさは全員同じにします。

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こんな感じですね。


※住所の記載に関して

メモには全員の名前を書きますが、全員の住所の記載に関しては、「内祝い」などの際に、お相手の方に「手間を取らせない」という観点からも、それぞれの住所は記入せず、名前だけの記載に止める場合もあります。その場合、内祝いは体表者の記載した住所へ送られる事となります。間柄にもよりますが、親しい間柄であれば、お手紙上の付き合いもあるでしょうし、住所を記載して良いと思います。

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    以上、本日は「祝儀袋の中袋(中包み)について」でした。